【コラム】V2MOMを活用した「チーム」「フィードバック」のあり方

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世界有数の成長企業セールスフォース・ドットコムが活用する、ビジョンと目標を明確化する仕組み「V2MOM」。全社員の意思統一を図り社員のエンゲージメントを向上させ、企業の成長を推進させるフレームワークです。

前回の記事ではその概要や作成方法をご紹介しましたが、今回はセールスフォース・ドットコムでの具体的な活用法をご紹介していきます。

V2MOMでチームの意思を統一、決定する

チームのV2MOM作成とモニタリング

会社の上流から下流へと降りてくるV2MOM。会社・部門のV2MOMに沿ったかたちで、チームのV2MOMも作成します。それは、チームが協力して進めるフィードバック主導の作業。その作業を経ることで、チームのビジョンや優先順位、責任や成功の基準に関するメンバーの意思が統一されていくのです。

そしてV2MOMは、年間を通してモニタリングし、更新や優先順位の再考を行っていくことを重視しています。それは、成長企業の業務ペースや急速な変化を考慮し、業務の現状をV2MOMに反映させておく必要があるためです。

新たな事案は年間を通して突発的に発生するもの。もし画期的な新プロジェクトを打診された場合、それを引き受けるべきでしょうか?
その意思を決定する際、V2MOMが指針になることがあります。V2MOMをチームの対話のきっかけとして、あるいは意思決定の基準として活用していくのです。

チームのV2MOMの定期チェック

チームのV2MOMは、下記のポイントを定期的にチェックして管理・更新していきます。

・どの点が進歩したか?
・現行のプロジェクトがすべて V2MOM に適合しているか?
・すべての基準が現時点でも正確で最新の状態か?
・次の四半期のアクションプランはどうなるか?
・現状を反映して、V2MOM のどの点を変更する必要があるか?
・どのような援助が必要か?

フィードバックでブラッシュアップし続ける

チームのV2MOMが完成したら、次はメンバー各自のV2MOMを作成します。それまでに各自がチームの優先順位を明確に理解し、受け入れていることが前提であり、重要なポイントです。

作成した各自のV2MOMは、マネージャや同僚、チームにも共有します。そこで受けたフィードバックにもとづき、V2MOMを変更する必要が生じる場合もあるでしょう。しかし V2MOMにはそれだけの時間と労力をかける価値があります。

マネージャとの共有

各自のV2MOMとマネージャのV2MOMの意思が統一されていることを確認します。マネージャは、個々のV2MOMに不足している的確なメソッドや基準を知っている場合もあります。

同僚との共有

V2MOMの達成には、周囲との協力や仲間のサポートが欠かせません。V2MOMを同僚に見せることで、お互いをサポートし合う方法や基準のコラボレーションを促進できます。さらに、一方にとっての障害が、他方にとってのメソッドであるという気づきもあるかもしれません。

チームとの共有

個人のV2MOM作成プロセスをチームにもシェアすることで、チーム全員が状況を把握できます。チームメンバーが各自のV2MOMを作成するとき、他のメンバーのメソッドや基準に関連があれば、自分ごととして捉えることができます。

仕事を続けていると、どこへ向かうともなく滑車の中を走り続けるハムスターのような感覚に陥ることがあるかもしれません。そんなときV2MOMがあれば、自分の業務がチームや会社をどのように支えているのか、そしてその業務がなぜ重要なのかがわかるようになります。

1対1ミーティングの価値とV2MOMの活用

V2MOMを作成して公開した後は、強力かつ有意義な管理ツールとして、年間を通してさまざまな方法で利用していきます。セールスフォース・ドットコムでは、1対1ミーティングで業務に関する状況確認や話し合いを行うときに、V2MOMの活用を奨励しています。

定期的な1対1ミーティングの効果

●エンゲージメントの向上
マネージャが定期的な1対1ミーティングを実施している場合、部下が仕事に対して積極的になる可能性が3倍高くなります。

●生産性の向上
エンゲージメントの高い社員は、エンゲージメントの著しく低い社員と比べて生産性が22%高くなります。また、エンゲージメントが著しく低い従業員は、離職する可能性が4倍高くなると言われています。

●障害の減少
直属部下と定期的にミーティングを行うマネージャは、意思の統一やサポートの提供、プロジェクトの障壁の克服に成功する可能性が高くなります。

優れた1対1ミーティング

1対1ミーティングは定期的に実施することが効果的です。そして次の4つの要素が必要とされています。

・つながり
・インスピレーション
・意思統一
・フィードバック

1対1ミーティングでは、チームのメンバーが共通の認識を持っていることを確認し、適切な目標を示すことが重要です。さらに、タイミングの良い一貫性のあるフィードバックは、個人のパフォーマンスを高め会社の成功の原動力となります。

社員の能力を最大限に引き出し、何がチームのモチベーションを高めるのか。それを知るための1対1ミーティングにも、V2MOMはおおいに役立ちます。

まとめ

意思統一が社員と企業を成長させる

V2MOMを活用した意思統一が社員のエンゲージメントを向上させ、企業を飛躍的に成長させる。それはセールスフォース・ドットコムの成果を見れば明白です。

これからの人材難の時代に、限られたリソースで企業運営を活性化させ強い組織を作るためには、社員が目指すべき目的地までへの地図と羅針盤となるV2MOMのような仕組みづくり・体制づくりが必須となるでしょう。

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