採用プロセスのアクセシビリティを高めるために手軽にできる方法

採用プロセスのアクセシビリティを高めるために手軽にできる方法

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※本記事は、ランスタッドカナダにて掲載されたコンテンツに加筆修正を行い掲載しております。

この数カ月、仕事の世界を中心にさまざまな場面でダイバーシティ&インクルージョンが話題に上っています。人種やジェンダーの問題に注目が集まる一方で、障がい者が抱える個人的、職業的、経済的状況が見過ごされることもあります。

2017年のデータによると、カナダでは15歳以上の国民の5人に1人が何らかの障がいを抱えています。25~64歳のうち、障がい者は健常者に比べて雇用の可能性が低く(それぞれ59%、80%)、身体機能、感覚機能、認知機能、メンタルヘルスに関わる1つ以上の障がいを持つ国内600万人以上の人々にとって有意義な仕事に就くのは至難の業です。

障がい者雇用支援月間(毎年9月)は、雇用における障がい者のインクルージョンを推進し、社会への幅広い貢献を後押しすることが狙いです。雇用主はこれに重要な役割を負い、雇用した障がい者従業員の支援に間違いなく責任を負っていますが、それでおしまいではありません。

採用プロセスの公平性を高めることによって偏りのない職場環境の醸成に貢献できます。障がい者の雇用促進のために実践できるインクルーシブな採用活動についてこれからご説明します。

 

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キャリアサイトのアクセシビリティ

将来の従業員の多くにとって、企業との最初の接点はキャリアサイトです。ですが、多くの障がい者がそのキャリアサイトを越えられない壁のように感じているかもしれません。

ウェブサイトやキャリアページを構築する際は、視覚に障がいがある求職者にとってのユーザーエクスペリエンスを考慮してください。特にカラーコントラスト、フォントサイズ、文字間隔などに注意を払うとすべてのユーザーにとって読みやすいコンテンツになります。

一般的でないフォント、奇抜なフォントは避けてください。楽しげに見えるかもしれませんが、視覚障がい者にとっては読み取りづらくなります。視覚障がいに配慮した推奨フォントサイズは9~12 ptですが、16ptにすると障がいの程度が重い方にとってもより安心です。

 

ARIAL

 

ディスレクシアなどの学習障がい者にとってはサイトデザインも影響します。専門家によるとArial、Verdana、Century Gothicなどのサンセリフ体がディスレクシアの人にとって一番読みやすいと言われています。反対にイタリック体は特に読みづらく、よって使用は控えめにしてください。

強調したい場合は代わりに太字を使用しましょう。Google Accessibilityなどの製品を活用するとスクリーンリーダーやテキストの拡大機能を取り入れたり、コンテンツのアクセシビリティを測定できますので検討してください。最初の接点でインクルーシブな良い印象を与えることができれば、障がい者人材と関係性を築くチャンスが広がります。

 

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応募条件の見直し

多くの仕事は経験が物を言います。ですが、障がい者にとっての経験は様相が異なります。組織が何を価値と捉えるのか、考えを広げてみてください。履歴書の中で必須条件の有無を探すのではなく、本人の能力や成果、資質が明らかになるような選考面接を行ってください。

ソフトスキルや成長のポテンシャルに注目しましょう。例えば、聴力障がい者や非言語で意思疎通する人の履歴書に一般的なカスタマーサービスの経験はないかもしれませんが、文字によるコミュニケーション能力を発揮したブログを書いているかもしれません。

障がい者にとって職務経験を積むことは往々にして難しく、何を経験とみなすかを見直すことは、従来とは違った経験を持つ有能な人材とつながるうえで大いに役立ちます。

 

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性格診断テスト、IQテストの廃止

企業では応募者とチームとがうまく合致するかを見極めるために、MBTI(マイヤーズ・ブリッグスタイプ指標)や認知能力試験などの能力評価テストがよく用いられていますが、これらのテストは認知機能または社会性に障がいのある人材をそもそも排除してしまう可能性があります。

ニューロダイバースな人材(非定型発達者)は不採用になることを恐れるがあまり、受け答えを取り繕わなければならないのではないかという気持ちに駆られることがよくあり、後の雇用主・従業員関係に問題の種を作ることになります。応募者に画一的プロセスを求めるのではなく、それぞれのスキルや能力を示す機会を与えてください。

例えば、ニューロダイバースな人材は多くの場合、パターン認識に長け、細かな部分に優れた注意力があり、直接的なコミュニケーションスタイルをとります。面接プロセスの中でこうしたスキルを見いだせる方法を考えてください。

 

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電話・ビデオ面接の活用

対面形式の面接は人と人とのつながりを築くことができますが、身体障がいのある応募者にとっては難しい場合もあります。複数回面接を行う場合は特に、可能であれば最初の数回は電話・ビデオ面接の利用を検討してください。初対面の人との対面でのやり取りを気まずく感じることのある自閉スペクトラム症の応募者にとっても有効な手段です。

オンライン面接なら新しい対人関係のハードルを下げることができます。多くの企業ではリモートワークが次第に一般化していますが、効果的なオンライン面接(英語サイト)プロセスを構築することによって、変化する仕事の世界への適応とインクルーシブな採用プロセスの導入を同時に実現でき、一石二鳥です。

 

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理解力を実践

人とコミュニケーションする時、私たちはいくつかの手がかりを探すよう教えられています。アイコンタクト、笑顔、うなずきです。これらの動作は多くの場合、ポジティブなやり取りと紐付いていますが、障がい者のコミュニケーション方法はこれとは異なる場合があります。

メンタルヘルスに障がいがある人はアイコンタクトを避けることがあります。発話障がいの人はどもったり、文字での意思疎通を希望することがあります。聴覚障がい者は手話通訳者を必要としたり、何度も聞き返すことがあります。障がい者との面接では忍耐力と理解力を実践してください。そうすれば応募者が緊張せず、自信をもって受け答えできます。

また、応募者に直接話すことを忘れずに。特定の障がい者は通訳などの介助者を必要とする場合がありますが、介助者と話すのではなく、応募者本人と常に目を合わせ、直接質問し、発言に耳を傾けてください。意思疎通における相手のニーズを尊重し、合わせることによって、雇用主としての支援の姿勢を伝えることができます。

 

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イノベーションを推し進めるには多様な人材の確保が欠かせません。多様な物の見方、発想、経験があるからこそ、組織は競争力を高め、顧客に価値を提供できます。障がい者人材のニーズに対応した採用、選考、育成戦略の導入によって、ダイバーシティを有意義に推し進めることができます。

 

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