働きたい会社として選ばれるために。企業の魅力を高めるエンプロイヤーブランドとは

働きたい会社として選ばれるために。企業の魅力を高めるエンプロイヤーブランドとは

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目次

 

「エンプロイヤーブランド」もしくは「エンプロイヤーブランディング」という言葉をご存知ですか? 「この企業で働きたい」と思われる“勤務先としての企業の魅力・価値”を意味します。日本ではまだあまり浸透していないワードですが、エンプロイヤーブランディングに取り組むことは、欧米を中心に世界の企業では当然の流れです。

この「エンプロイヤーブランディング」を日本にも広げようと、ランスタッドではこれまでさまざまな取り組みを行なってまいりました。しかし、まだその意味や必要性の認知度が高いとは言えない状況です。「中小企業には関係ない」という誤った認識を持たれている人事担当者も見受けられます。

そこで今回は、エンプロイヤーブランドについて理解を深めていただけるように、改めて解説していきます。その重要性を認識して向上させることが、自ずと企業の発展へとつながるエンプロイヤーブランド。長引くコロナ禍により多くの企業が危機的状況に直面している今、ますますその重要性を増していると言えます。ぜひ理解を深め、組織力を高めることで変化の激しい時代の荒波を乗り越えましょう。

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“働きたい会社”になる「エンプロイヤーブランド」とは?

エンプロイヤーブランドとは、文字通り「エンプロイヤー(雇用主・企業)」の「ブランド(魅力・価値)」のこと。企業が“雇用主”として、従業員や求職者、ひいては顧客やステークホルダーに対して、“働く場所”としての魅力や価値を示していくことです。

エンプロイヤーブランドは、従業員・求職者・顧客・ステークホルダーと雇用主が信頼関係を醸成し、働く場所としての共感を集めるブランディング活動を通じて高めることができます。

なぜ“働く場所”としてのブランディング活動を行い、エンプロイヤーブランドを高める必要があるのでしょうか。それはエンプロイヤーブランドが、企業価値の向上と成長に直結するからです。

エンプロイヤーブランドが高い企業とは、働きたいと思われる魅力的な企業。求職者に働きたい会社と思われることで採用活動がスムーズになり、採用コストが抑制されます。魅力的な企業には優秀な人材が集まりやすく、業績の向上につながり企業の成長を後押しします。さらにエンプロイヤーブランディングにより企業文化が周知されていれば、社風に合う人材が集まるため採用ミスマッチの低下にもつながります。

そして従業員に働きがいのある会社として愛着を持たれれば、雇用が長期的に継続し離職率も低下。採用コストだけでなく入社後にかかる人事コストも削減できるのです。

エンプロイヤーブランディングは、単なる雇用戦略だけでなく、企業としての成長戦略・経営戦略にとっても要であり、密接に関係していることがわかります。

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「エンプロイヤーブランディング」が必要な企業

働く場としての魅力を高めるエンプロイヤーブランディングは、従業員が少ない・いない中小企業にとって無意味なものなのでしょうか。決してそんなことはありません。例え従業員数が少なくても、顧客やステークホルダーがいる以上、エンプロイヤーブランディングは欠かせません。

「この企業の商品・サービスにお金を払う価値があるか」という点に、消費者はシビアな視線を向けています。同じ商品・サービスを提供している会社が複数あれば、より魅力を感じられる方を選ぶ傾向があるのです。何らかの事業を行なっている以上、エンプロイヤーブランディングはすべての企業が取り組むべき活動。企業ブランドや商品ブランドのイメージとも一貫性のあるメッセージを発信していく必要があります。

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従業員にとっての魅力度・価値を高める3つの要素と10の指標

“働く場所”としての魅力や価値は、どういった指標で評価されるものなのでしょう。エンプロイヤーブランドは、「経済的側面」「心理的側面」「職務的側面」の3つの要素で構成されていると言われています。

さらに、長年にわたり世界の企業を対象にエンプロイヤーブランド・リサーチを行なっているランスタッドでは、それをさらに細分化した10の指標を導き出しています。それぞれの価値を高め、社内外に発信していくことで、エンプロイヤーブランドが高まることがわかっています。

 

経済的側面

    1.       給与水準が高く、福利厚生が充実している
    2.       長期にわたる安定した雇用機会がある
    3.       財務体質が健全である

 

心理的側面

    1.       ワークライフバランスが実現しやすい
    2.       職場環境が快適である
    3.       社会的評価が高い
    4.       環境や社会に配慮している(CSR)

 

職務的側面

    1.       キャリアアップの機会がある
    2.       革新的な技術を活用している
    3.   興味深い仕事がある

 

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「働きたい会社」と思われるメリットとブランディングの重要性

エンプロイヤーブランドを高めることは、採用力が高まることになります。採用力が高まればモチベーションの高い人材が集まる環境となり、業績が向上するとともに組織が活気付き、それがさらに優秀な人材を呼び込むという好循環が生まれます。これは、長引くコロナ禍により持続力を試されている企業が危機的状況を乗り切るために、非常に重要なポイントとなります。

また、自分が働く企業に愛着を持ち、働くことを誇りに思っている従業員は、その存在自体が広告塔になります。リクルーター活動や採用広報において、自身の言葉で自社の魅力を語ってくれる従業員は、優秀な人材を惹きつけてくれることでしょう。また、優秀な知人を紹介してくれるなど、リファラル採用につながることもあるかもしれません。

昨今では、求職者がインターネットの掲示板やSNSでの投稿を口コミとして重視することが当然となっています。「企業が発信したい、企業にとって都合の良いPR情報」ではなく「従業員・元従業員・過去の応募者などによるリアルな感想」が匿名で簡単に投稿され、拡散されていきます。たった一つの否定的なコメントにより、優秀な未来の応募者を逃してしまう可能性すらあるのです。

エンプロイヤーブランディングにおいて、あらゆるメディアを通じた適切なコミュニケーションは欠かせません。自社の魅力をSNSなどで積極的に内外へと発信しアピールしてくことが、エンプロイヤーブランド向上のために大切なのです。

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「エンプロイヤーブランド」を高める方法

エンプロイヤーブランドの重要性はわかっても、ブランディングのやり方がわからない・具体的に何をすれば良いのか? という疑問を抱く方も多いでしょう。エンプロイヤーブランドは、一朝一夕に構築したり向上させたりできるものではありません。しかし根気よく取り組むことで、未来の採用候補者への有効なアプローチにつなげることができます。

 

「エンプロイヤーブランディング」のファーストステップ

はじめにやるべきは、現在の自社のエンプロイヤーブランドを把握し、目指す姿とのギャップを認識すること。口コミサイトで自社がどのように書かれているのか、第三者にどのように評価されているかを直視することです。そして雇用者として従業員にどんな価値を提供できるのかを考え、誠実に提供していくこと。自社の存在意義はどこにあるのか、従業員が働く場所として価値があるのかを、改めて問い直してみてください。

また、エンプロイヤーブランディング活動は人事担当者だけで完結できるものではありません。あらゆる部門の経営陣の協力が欠かせないのです。社内にエンプロイヤーブランドを浸透させるためには各部署からメンバーを選出し、首尾一貫したブランドメッセージを形成していきましょう。例えば、採用候補者に発しているメッセージと実際の企業風土や組織の文化にズレはないか。企業理念や商品・サービスイメージとの間に齟齬が生じていないか。部署を横断して検証し、会社が目指すべき姿を定めていきましょう。

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「エンプロイヤーブランド」の土台を作る

従業員にヒアリングを行い、自社のどこに興味を持って入社したのか、どこに魅力を感じているのか、リアルな声を集めましょう。それは他の求職者にとっても魅力的な要素である可能性があります。反対に、ネガティブポイントにも耳を傾けることが大切です。入社後どこにギャップを感じたのか、働く場所として不満に感じている点はどこなのか。耳が痛い意見にも誠実に向き合い改善していくことが、エンプロイヤーブランドを高める上で欠かせません。

人々の働き方や生活そのものが大きく変化した今、多様な働き方や価値観を受け入れる柔軟性も重要です。劇的に移り変わる時代や時勢に対応していかなければ、従業員や求職者、ステークホルダーを失望させる結果につながるでしょう。

もっとも重要なのは、正直に従業員と向き合い、透明性の高い情報を発信していくこと。不都合な事実を隠したり、実態とかけ離れたイメージを訴求したりしても、信頼を獲得することはできません。かえって不信を招き、エンプロイヤーブランドを低下させることになります。たとえ美辞麗句を並べて人材を募っても、インターネットで少し調べれば、それが虚構であることはすぐに明らかになってしまうのですから。

嘘偽りのない企業の姿を内外に示すためにも、従業員自身が自社のことを誇りや喜びを持って発信したり家族や友人などに話したりできるマインドになれこと、ポジティブな意見やエピソードを掲示板やSNSに投稿できる環境であることが大切です。

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戦略的な「エンプロイヤーブランド」への取り組み

エンプロイヤーブランディングを戦略的に行っても、目に見える成果が上がるまでには時間を要します。優れたEVP(employee value proposition:企業から従業員への価値提案)を効果的に提供し続け、定期的に自社のエンプロイヤーブランドを再評価し、取り組みを見直して修正していくことも大切です。

エンプロイヤーブランディングに成功している企業がどのように取り組み、どう評価されているのかを知るためには、『エンプロイヤーブランド・リサーチ』が参考になります。

ランスタッドのエンプロイヤーブランド・リサーチは、世界共通基準のもとで30を超える国と地域において第三者機関が実施する世界最大規模の独自調査。一般の方への調査から、各企業が「どれだけ働きたいと思われているか」を測り、各企業の「どの点が評価されているか」を明らかにします。日本国内でも、就業の有無を問わず18歳から65歳までの人たちを対象にリサーチ。2021年版レポートが無料ダウンロードできるので、活用してみてはいかがでしょうか。高評価の企業や同業種企業のレポートは、今後の取り組みに役立つことでしょう。

 

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まとめ

“働く場所”としての魅力や価値を示していくエンプロイヤーブランド。そのブランディングは、採用だけでなく企業の成長戦略・経営戦略にとっても重要です。従業員やステークホルダー、世間の声を真摯に聞き、誠実な姿勢でEVPを提供し、透明性の高い情報を発信し続けていくこと。その継続的な取り組みが、未来の優秀人材獲得、ひいては企業の持続的な成長へとつながっていくのです。

ランスタッドはエンプロイヤーブランディングを通じて、企業の採用活動や組織力向上、そして働く人と企業の双方が真の力を発揮できる労働市場の創造に貢献したいと考えております。長年にわたりエンプロイヤーブランド・リサーチを行なっていますので、その最新レポートをぜひご活用ください。

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