伝える、働きかける:企業がギグワーカーを惹きつけるための5つのポイント

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正社員とつながりを築くために魅力的なエンプロイヤーブランドを構築する必要があるのと同様に、優秀なギグワーカーを惹きつけるためにも同じ努力を払う必要性が増しています。

ランスタッドのエンプロイヤーブランディングエキスパートが、ますます重要性が高まるギグワーカーに働きかけるための方法を考えます。

 

ギグエコノミー労働者(以下ギグワーカー。臨時労働者、フレキシブル労働者、フリーランスとも呼ばれます)は今や、人員不足を穴埋めする補足的労働力でも正社員の補助でもありません。定義によって多少の数値のずれはありますが、試算によるとギグワーカーや臨時労働者は現在、世界の労働力の15~25%を占め、2025年には35~40%に増加すると予測されています。

 

これらの人材群は一時雇いや契約労働者から昨今増え続けている流動性の高い高給専門職に至るまで幅広く、一般化にはほぼなじみません。この就業形態を選ぶ理由も千差万別。例えば育児や勉強など別の役割や目的と両立できる仕事をしたい人、あるいは契約ベースまたはフリーランスとして働くことによってより多くの収入を得たい、柔軟な働き方をしたい、変化に富んだ挑戦をしたいという動機で複数の仕事を兼業する人などさまざまです。 

 

企業側から見ると、ギグエコノミーが拡大した背景にはデジタルトランスフォーメーションの加速、スキルギャップの拡大、トータルタレントマネジメント(TTM)モデルへのシフトといった数々の要因があります。ギグワーカーはより幅広いビジネスエコシステムの進展にも一役買い、クラウドソーシングプラットフォームを活用してイノベーションのアイデアを求める、スタートアップ企業その他サードパーティーパートナーのノウハウを活かす、などもその一例です。

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時流とのずれ

タレントエンゲージメントや人材確保の戦略は時流に合っていますか?ギグワーカーならではの要望を反映できていますか?多くの企業の答えはNoです。 

 

調査によると、「非従来型」労働者の多くが今でも購買部門によって短期的目的のために雇い入れられ、ギグワーカーは人事部門が策定し、管理する人員計画や従業員価値提案(EVP)やエンプロイヤーブランディング戦略に組み込まれていません。

 

また、EVP、エンプロイヤーブランディング戦略は多くの場合、正社員が対象であり、ギグワーカーが考慮されていません。現在のその基本的議論の中心は、ギグワーカーと正社員でEVPやエンプロイヤーブランディングを分けるべきかどうかです。

 

人材を惹きつける力を高める

ランスタッドはギグワーカーと正社員のどちらにも訴求力のあるEVP、エンプロイヤーブランドの構築は可能であり、むしろそうすべきであると考えています。第一に、ギグワーカー用と正社員用とを別々に用意するにはコストがかかり、そして結果がまちまちになりがちです。全体的アプローチから枝分かれさせるよりも互いに増強させる(英語)方がうまく機能します。

 

また、何か特定のアプローチに絞って論じるとポイントを外すことがあります。効果的なEVPまたはエンプロイヤーブランドとは、正社員かギグワーカーかを問わず、現在の従業員、これから入社する可能性のある労働者全員にとって、その企業で働きたいと思う理由となるものです。どの様な希望や要望があるかは個人によっても違います。それぞれの関心を念頭にすべての人材と関係性を築き、育成することが大切であり、つまり、ギグワーカーに特別に対応するのではなく、むしろ、働く方全員をの全員を特別扱いする必要があります。

 

つながりを築く

では、ギグワーカーが正社員と同様の満足感と帰属意識を持つためにはどうすればよいでしょうか。ランスタッドのこれまでの知見とランスタッド・エンプロイヤーブランド・リサーチの結果を踏まえ、次の5つの優先課題を導き出しました。

 

1/ 将来につながる人材コミュニティを構築する

長期的な関係性を築き、必要に応じて活用できる人材コミュニティの構築が必要です。単なる事前に候補者リストとして確保している人材だけではなく、自分たちの会社に関心があり、将来的に賛同者になってくれそうな積極的な人材です。それは元社員や元応募者かもしれませんし、ソーシャルメディアのフォロワーかもしれません。関係性構築の一環として、狙いを絞った定期的コミュニケーションを行うことが大切です。

 

2/ ブランドを重要視する

企業の使命や価値観はどの人材が相手でも変わることはありません。その一方で、教育研修や休日手当、医療給付など、必ずしもすべての企業が提供するわけではないベネフィットを提供してギグワーカーの注目を集め、帰属意識を醸成するのも一案です。ベネフィット自体はもちろん、働き手を大切にする企業としての姿勢を示すという意味で、ギグワーカーに訴える明確な差別化要因になります。

 

3/ キャリアアップを支援する

ギグワーカーは、キャリアパスや雇用の安定など企業が提示するEVPの一部に特に価値を感じないかもしれません。とは言え、自分のエンプロイアビリティ(雇用されうる能力)を磨きたいという願望を持っています。EVPにはこれを反映させましょう。教育研修のほか、例えば経験を深めることができるプロジェクトに参加する機会を提供するなどの方法もあります。

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4/ 長期的な関係性を築く

現在のギグワーカーは、将来の有望な正社員候補かもしれません。ですから長期的に関係性を育み、正社員の求人が必要になった時に採用担当者が真っ先に検討できる状態にしておくことが大切です。すでによく知った人物が候補者なら時間とコストを節約できます。

 

5/ より遠くへ

コロナ禍でリモートワークが急速に浸透したことによって、ほぼどこでも仕事ができることが証明され、ギグワーカーの人材を獲得できる可能性が広がりました。例えば、これまでなら仕事のために都会に出てきていた地方出身者が、これからは地元にできるだけ近い場所に居続けることを選択できるでしょう。魅力あるエンプロイヤーブランドは、従来ならつながることのできなかった、こうしたより幅広い人材と関係性を築く手助けになります。 

 

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