エンプロイヤーブランドでgood」から「great」の人材獲得戦略へ

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企業が長い将来にわたって発展していくためには、人材獲得戦略をより高いレベルに引き上げることが求められます。では「great(最高)」の人材の獲得の鍵は一体どこにあるのでしょうか?

自社にふさわしい人材を獲得することは、多くの企業にとって主要な優先課題です。組織が成長し、進化を遂げ、この先生じる課題を克服するために必要とされる人材を見いだすことができれば、将来に向けた準備を進めることができます。

企業が長い将来にわたって持続可能な成長を遂げたいと望むのであれば、「good(優良)」な人材獲得戦略(英語サイト)では足りないかもしれません。より高いレベル「great(最高)」の戦略を追求すべきです。

このことは、買い手市場とはいえ、優秀な人材をめぐっては、タイトで競争が激しい労働市場では、難題に違いありませんが、企業がその目標を実現できるよう支援するツールやテクノロジー、戦略オプションが数多く存在します。

 

人材を獲得する上での課題

今日の企業、なかでも人事部門にとって、人材獲得は大きな悩みの種であり、必要なスキルを持つ人材不足への対応に苦慮する各種産業が抱える主要な検討課題です。

コンサルティングファームのコーン・フェリーの調査による結果(英語サイト)は、「世界的な人材危機」がもたらす世界全体の年間未実現収益が、2030年までに数兆米ドルに及ぶ可能性があると、警鐘を鳴らしています。

実際にはコロナ禍で変動があったかも知れませんが、テクノロジー、メディア、通信産業だけで、2020年までに世界全体で100万人以上の技能労働者不足に陥る可能性を指摘されていました。

これらの分野では、世界最大規模の多国籍企業でさえ幾度か人材不足に見舞われてきました。モンデリーズ・インターナショナルの人材獲得・エンプロイヤーブランド部門グローバルヘッド(global head of talent acquisition and employer brand)、ジェニファー・キャンディ氏は、これらの分野における変化が「非常に大規模かつ速いペース」であるため、組織がそれに追いついていないケースがあると述べています。

同氏は採用関連サイト「リクルーター(Recruiter)」(英語サイト)の記事で次のように述べています。「人材獲得で重要なのは、コスト、質、スピードの3要素です。コストとスピードに重きを置きすぎると、質が損なわれます。3つをバランスよく活用することが求められるのです」

多国籍企業では、人材獲得(英語サイト)の取り組みに成功した事例が数多く見られます。たとえばマスターカード(Mastercard)とエイソス(Asos)(英語サイト)は、従業員による自社についてのポジティブな情報発信(アドボカシー)を活用することにより、成果を上げています。

変化し続ける労働市場において、今後も変革と成長を続けるには、その会社にとって最も効果的な方法を見つけることがカギとなるでしょう。

 

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「エンプロイヤーブランド」で人材獲得をもう一段上のレベルへ

人材獲得戦略の変革を図るにあたって、最も重要な検討事項の一つは、自社のエンプロイヤーブランド(英語サイト)です。エンプロイヤーブランドを強みにできれば、強固な人材を獲得する仕組みを確保し、企業として成長し発展するために欠かせないスキルを獲得するための重要な基盤を得ることができます。

強力なブランドが優秀な人材を手に入れられる最も顕著な例が、大手IT企業でしょう。

例えばグーグル(英語サイト)は、最高の成果を上げるために、従業員が求める自由な働き方を認める革新的な企業という高い評判を得たおかげで、最高レベルの資質と経験を備えた人材を数多く獲得しています。

今年はじめにランスタッドが行った2020年のエンプロイヤーブランド調査では、勤め先を選ぶ際に重視する要因の1位は「給与・福利厚生」、2位は「職場環境が快適である」で、「ワークライフバランスが実現しやすい」と「安定した雇用機会」がこれに続いています。2020年9月のランスタッド・ジャパンが行った独自の調査では、第1位は「職場環境が快適である」、2位は「給与・福利厚生」、第3位が「勤務地の利便性」でした。

 

 

労働者にとって明らかに重要なこれらの項目に優先的に取り組んでいることを示せば、会社としてのブランドは高まり、人材獲得への努力は実りあるものとなるでしょう。

さらに年々重視されているのが、柔軟性という概念です。従業員に信頼され、彼らが革新的で適応性に富んだやり方で働けるようにすれば、雇用主の評価は上がるのです。

コーン・フェリーは、最新の報告書「将来の仕事(Future of Work)(英語サイト)」の結びの部分でこう述べています。「将来の仕事とは、単に現在と異なるスキルが必要な仕事のことではなく、まったく新しい働き方のことです。雇用主が家父長的なトップダウンのアプローチをやめ、互いに尊重し合う、より成熟した柔軟な労使関係に移行することにより、成功を収める企業が出てくるでしょう。また、労働市場の流動性が高まり、個々のプロジェクトベースの求人が増えることも予測できます」

 

 

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人材獲得のカギとなるテクノロジー

今後は企業において、他の多くの部門と同じように、人材獲得部門もまた、テクノロジーの持続的な進化から非常に大きな影響を受けるでしょう。

その極めて顕著な例になると思われるイノベーション分野が人工知能(AI)(英語サイト)であり、この分野の技術が人材の獲得と維持を大きく向上させる可能性を秘めていると、人材獲得部門の96パーセント(英語サイト)が述べています。

AIの応用技術と、それに関連する機械学習やオートメーションといった概念は、最適な人材を見つけ出して彼らの成功を予測すること、採用候補者のエンゲージメントを維持すること、オンボーディングのプロセスを最適化において、会社としての可能性を大いに発展させることでしょう。

ランスタッドのグローバルの本社があるオランダでは、「ランスタッド・イノベーション・ファンド(Randstad Innovation Fund)(英語サイト)」は、雇用主による人材獲得戦略の変革に大きな可能性をもたらす、いくつかのテクノロジーを後押ししてきました。

たとえば採用関連ソフトウェアサービス会社のAllyO(英語サイト)は、カスタマイズ可能なAIなどの新テクノロジーを活用して採用活動の変革を促し、応募者のエクスペリエンス(顧客体験)改善を図っています。また、同業のチェックスター(Checkster)社(英語サイト)は、応募者の自動照会などの機能によって人事上の判断向上を支援しています。

 

労働市場が絶え間なく変化し、企業が人材獲得において多様な課題に直面する今、雇用主にとってこのようなテクノロジーを活用することは、かつてないほど重要になる可能性があります。

 

エンプロイヤーブランドとは?

「この企業で働きたい」と思われる
「勤務先としての企業の魅力」を意味します。
エンプロイヤーブランドを高めることは、優れた企業イメージを構成すると同時に、職場環境の改善を重ねることで、「働く人、家族、求職者にとって真に魅力ある企業」を目指すことになります。エンプロイヤーブランドは欧米を中心とした海外では、今や主流の言葉です。
ランスタッドは世界の企業が取り組む「エンプロイヤーブランディング」を日本にも広げ、企業の採用活動や組織力向上、そして働く人と企業の双方が真の力を発揮できる労働市場の創造に貢献することを目指しています。

 

ランスタッドが考えるエンプロイヤーブランド(勤務先としての魅力)や人材獲得へのヒントとなる記事はこちら

 

ランスタッドジャパンでも、第三者機関が世界共通基準のもとで世界最大規模の調査を行い、エンプロイヤーブランドの高い企業を調査する試み、エンプロイヤーブランド・リサーチを行っています。日本の働き手が企業に求める価値とは何なのか?そして雇用側の魅力を高めるにはどのようなことが求められているかもご紹介しております。
 
どの企業でも入手可能なカントリーレポートと、該当企業のみ入手可能なカンパニーレポートを用意していますので、ぜひ、企業のエンプロイヤーブランドの強化、その先の人材獲得戦略にご活用ください。

 

エンプロイヤーブランドの構築と優秀な人材獲得戦略への活用方法についての詳しい説明もご用意しています。「Employer Brand Matters」(英語サイト)をダウンロードの上。ぜひご一読ください。

 

<出典>
本コラムは、ランスタッドのオリジナルコラム「taking your talent acquisition strategy from good to great」に加筆・修正した内容となります。

 

 

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